初めてのホームページ制作!
短いプログラムが動くということは、インターネットにつながりうるコンピュータのインターネットの仕組み数を増やしました。
また、プログラミングがやさしいということは、インターネットのプログラマーが増えるということです。
それはつまり、インターネットを支えるエンジニアがたくさんいるということなのです。
本当に二時間ほど講義すれば、ほとんどコンピュータを知らない人でも、インターネットのプログラムを書くことができるようになります。
だから、世界中に分散しているネットワークの集合であるにもかかわらず、インターネットは支えられているのです。
世界中でもっとも大きな通信網であるインターネットが、こんなに簡単な仕組みでできているのかということに驚かれると思うのですが、簡単な技術であるということは、規模が非常に大きくなることと、たいへん重要な関わりをもっています。
実はインターネットが新しいプロトコルを設計しようとしたときに、たいへん大きな議論になったのが、この点なのです。
ふつうは、新しい技術をつくろうというときには、原理とか哲学、そして、技術的な仕組みについて議論しながら決めるのですが、インターネットの技術を決めていくときには、どれだけの技術者がその技術を支えられるだろうかという、人間の能力の問題を非常に重視します。
つまり、どんなよい技術でも、それを支えることのできる技術者が少ないならば、普及して運用されることがない、と考えているのです。
こういうことは、たぶんコンピュータ・サイエンスの世界のなかで、いままで議論されていなかったし、ほかの技術の面でもあまり議論されていなかったことではないでしょうか。
このことが、世界中のコンピュータを包むという、たいへん大きなネットワークをつくっていくための技術を進めていく土台にある、根本的な哲学だと言えると思います。
「いいかげんな」技術の集合ここまでのところで、インターネットの仕組みについて、かなりいいかげんではないか、という印象をもたれるかもしれません。
しかし実際、インターネットの技術のおもしろいところは、「いいかげん」な技術の集合であることです。
それが、なんとなく動く。
インターネットの専門家たち自身が「奇跡」と言っているようなことか、たくさんあるのです。
緻密に考えていったら、まずこれだけの規模のものが動くわけがないと結論するのが普通です。
インターネットのユーザーが仮に五〇〇〇万人として、五〇〇〇万人が同時にビデオ会議をしたら絶対に動きません。
そこで、五〇〇〇万人が同時に使うということはどの程度ありうるのか、五〇〇〇万人がインターネットの仕組み使ったらどうするのか。
利用の変遷の予測はどうか。
それに対応した技術の見通しはあるのか。
こんなことを議論し、検討し、慎重に進めていく必要があるといわれてきました。
しかし、インターネットはリスクが小さいのですから、いろいろな試行を繰り返し、とにかく開始することで発展してきました。
インターネットで大切なのは、コンピュータとコンピュータの間で、データが絶対に着かなくてもいい、でも「ほとんど着く」ということなのです。
そのくらいのレベルでとにかくつないでおいて、その上の信頼性がほしいときは、「ほとんど着く」のだから何度もやれば確実につくだろケという考え方です。
こうした方法は、実はとても重要なメリットをもたらします。
それは「ほとんど着く」というシステムは、簡単につくれるということです。
どんなテクノロジーでも、ソフトウェアでもそうでしょうが、九〇パーセントのところまでは比較的簡単につくることができます。
しかし、残りの一〇パーセントを詰めるために、膨大な労力やコストがかかるのです。
つまり、この―〇パーセントの部分を省いたり後回しにできると、ものすごく安価につくれる。
とりあえずは九〇パーセントつくっておいて、必要なときだけ残りを詰める―この分離が可能だということが、―般的なエンジニアリングと比べたときの、インターネットの技術の面白さです。
インターネットの重鎮、マサチューセッツ工科大学(MIT)のデーブ・クラークが述べた有名な言葉を紹介しておきましょう。
「われわれは、プレジデントも、チェアマンも、エンペラーも、キングも要らない。
われわれはそれを根拠に動いてはいない。
われわれが信用しているのは、動いているコードとラフ・コンセンサスだけなのだ」トップダウンで決められたストラクチャーではなくて、ラフなコンセンサス。
みんながバラバラに生きていても、ゆるやかなコンセンサスがあればだいたいうまくいく、ということです。
インターネットの設計思想はまさにこのとおりです。
最後の詰めにくいところは詰めないで残しておいて、どんどん動かしていく。
現にインターネットの上では、運用面でも制度面でもそのようなことがたくさん起こっています。
こういうものだからこそ、インターネットは急速に世界に広がることができているのです。
インターネットの空間スタートはコンピュータ・サイエンティストの要求からインターネットの空間は、インターネットを使って来た人びとの要求に基づいてつくられてきました。
そもそもは―九六九年にアメリカのARPAネット(アドバンスト・リサーチ・プロジェクト・エージェンシー‥ネットワーク)の実験が最初で、それが一九八〇年に始まったCSネット(コンピュータ・サイエンス‥ネットワーク)の計画を経て、いまのインターネットに至っています。
ARPAネットというのは、国防総省の一機関であるということから、インターネットは軍事ネットワークから発展した、とよく言われます。
しかし、それは正しくありません。
国防総省の―機関ではありましたが、高等研究の一環としてコンピュータ・サイエンスを研究するためのネットワークだったのです。
これがインターネットの直接の起源だとは、私は思いませんが、とにかくこのARPAネットから八〇年代の初頭、CSネットに至る―〇年余りのあいだに、いまのインターネットの背景になるようないろいろな発展がありました。
それは―貫して、コンピュータ・サイエンティストのためのネットワークとして発展してきたインターネットの空間のです。
つまり、インターネットの世界は、はじめコンピュータ・サイエンティストの要求にしたがってできてきた。
そこにはどんな意味があるのかということを考えてみましょう。
当時のコンピュータはいわゆる「バッチ式」のコンピュータで、おもに複雑な数値計算に使われていました。
具体的には、ある問題や式やデータをカードなどに書いておいて、それをぎーつとコンピュータに入れる。
するとコンピュータが計算をして、その答えをプリンターに出す。
こういう使われ方だったのです。
こういったコンピュータ自体は、なかなかネットワークとは結びつきにくい。
せいぜい、遠隔地からも問題や式を投げ込むことができればよい、という程度でした。
データ通信の両側にいるコンピュータはきわめて非対称で、これがインターネットでは対称的になってくるわけですが、それはさておき、当時のコンピュータを、計算のために利用していた人びとは、あまりネットワークを必要としてはいなかったのです。
ところが、コンピュータ・サイエンティストは、そのようなコンピュータをめぐってちょっと違った性質の作業をしていました。
それはバッチ式の仕事を投げ込んで答えを待つという仕事ではなくて、コンピュータを働かすこと自体の研究をしていた。
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